もえろぐ

在宅ワークで生きているアラサー男のブログ

衆議院と参議院の改造論

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衆議院は完全小選挙区制に。
参議院は完全比例代表制に。
両院性から二院制に。
という主張。

 

問題意識


政治に求められているのは「安定性」と「決定力」なんじゃないか。

 

たとえば2006年から2012年の6年間は、ほぼ1年ごとに首相が変わっている。この点をしつこく国内のメディアはバッシングしていた。

 

第1次安倍内閣福田内閣麻生内閣鳩山内閣菅内閣⇒野田内閣。
(そして第2次安倍内閣がその状況に終止符を打ち、現在に続いている)

 

僕自身も「総理変わりすぎィ!」と思ったものだ。
これが安定性に対する批判。問題意識。
つまり、首相がコロコロ変わるという不安定性は気持ち悪いということ。

 

次に「ねじれ国会」批判。
これは決められない政治に対する嫌悪。
法案が通らない、人事が決まらない、予算が決まらない。
国民は(自分たちが選んでおきながら)うんざりしていた。

 

2007年の参院選では自民党が惨敗。過半数を失う。
衆議院では自民党参議院では民主党(現・民進党)が過半数を握る事態に。
当時の福田首相は「ねじれ」に苦しめられ辞任。引き継いだ麻生首相も結局2009年の衆院選で惨敗。民主党による政権交代という形で「ねじれ」に終止符を打つ。一応、ねじれは解消された。

 

しかし、1年後またねじれる。
2010年の参院選で今度は民主党が敗北。
衆議院では民主党参議院では自民党が過半数を握る事態。再びねじれに突入。

 

菅総理が辞め、野田総理が辞め、安倍内閣が出来てもまだ参議院がねじれ続け、2013年の参院選自民党が勝利してようやくねじれが解消された。

 

ねじれが解消されるまで3年も掛かった。

 

じゃあ、いっそ邪魔な参議院を無くしちゃえ! という話になるが、これには懐疑的だ。
議員の選び方にもよるが、両院性ではなく一院制でも、やはり不安定になる。

 

仮に小選挙区制で選んだとする。すると二大政党制が導き出される。
政権交代はダイナミックだが、最低限の合意ができていない2つの党が与党になったり野党になったりしていたら、政治の方向性がいちいち変わることになる。政権交代後の初仕事が、前政権の功績をすべて否定することから入るのはあまりにも不毛な作業だ。やった意味ないじゃん! 無駄じゃん!

 

また比例代表制にすると、多党制ができあがる。
どこかの政党が過半数を取ればまだましだが、どこも取れなかったら連立を組むことになる。しかし、民主党政権下の「民社国連立政権」の瓦解を見ていれば、考え方が違う党と組むというのは難しい。

 

2016年の参院選でも野党4党(民・共・社・生)が統一候補を推す形でタッグを組んだが、さすがに共産党と組むのはまずい。世界観が違い過ぎないか?
反自民党でまとまってる内はいいが、間違って倒しちゃった場合、前述の民社国連立を見ていると、空中分解するとしか思えない。

 

主張

 

以上の考えから、議院は1つより2つがいいというのが僕の結論だ。

 

ただし、決定力という点において一院制に利がある。
そこで策を練る。以下の通りだ。

 

衆議院は完全小選挙区制に移行する。比例代表は認めない。
これにより二大政党制を生み出す。

 

現状から言うと、自民党民進党だ。
民進党は頼りないが仕方ない。自民党も消極的に選択されてきた感が否めないが、致し方ない。
どちらも、新しい衆議院における巨頭の1つとして生まれ変わっていただくしかないだろう。(自民でも民進でもない政党が現れても全く構わないが)

 

自民か民進。有権者にとって選択肢は2つだ。
衆院選をやれば必ずどちらかが勝つ。しかし、負けた一方は必ず次に勝つ。
なぜなら、国民が与党に愛想を尽かした場合、受け皿は前回負けた一方しかないのだから。
つまり、負けたら負けたで、次の与党として必ず準備しておく必要がある。責任ある政策を練りに練ってもらうのだ。必ず日の目を見るのだから。

 

さて、他の政党には衆議院からは退場していただく。雑音としてバッサリ切り捨てる。ゴミはゴミ箱へ。民意は切り捨てるべし。

 

公明党共産党社民党は退場。
維新、生活、こころも退場。
どうしても衆議院議員でいたいなら、自民か民進に合流していただく。

 

二大政党制はダイナミックだ。
また勝ち負けが分かりやすい。国民の審判がはっきり示される。
ただし、これはゲームなのだ。次に必ず負けたほうが帰ってくる。そう生まれ変わって。ちょっとドラマチックじゃないか。

 

では、一院制でもいいのでは? ということになる。
ただこの二大政党制というのはバッサリ民意を切り捨てる。
代表格は共産党だ。共産党を支持している共産主義者というのは、社会に一定数存在する。彼らは実に鬱陶しい存在だが、批判能力に長けている。政権を担うことは認められ無いが、「たしかな野党」としての役割は重要である。人の揚げ足を取り、貶め、重箱の隅をつつく役目。

 

しかし、共産党は二大政党制の中では蒸発してしまう。自民党民進党を差し置いて、小選挙区で勝ち上がるとは思えない。むしろ勝ち上がってきたら、いよいよ日本も終わりだ。自暴自棄でしかない。(そうならないように、二大政党制がきちんと機能する必要がある)

 

だから、ちゃんと共産党が残るように第二院を作る必要があるのだ。
具体的には参議院を存続し、こちらは比例代表制にする。

 

別に過半数を取る必要はない。仮に、自民、民進、公明、共産、社民で分け合ってくれて構わない。あと、参議院議員には党議拘束をかけないでほしい。是々非々で議論してほしいのだ。

 

基本的には、衆議院による再可決をベースに国政は運営される。
参議院は否決権がある形だ。否決されても、おそらく衆議院の与党が数で押せば法案は通るはず。それでいい。絶対多数による決定力を重視しよう。

 

少数派意見は参議院に集める。次の与党=衆議院の野党は、参議院から知恵を借りて、虎視眈々と準備する。次の選挙まで。

 

衆議院の優越を発展させて、衆議院を優位に立たせる。
参議院はほとんど実権を失うが、権威を高めることになる。与党が失敗した時に「ほら見たことか! あのとき否決してやったじゃないか!」と正義の側に立てるのだ。

 

衆参両院というより、基本は衆議院、少数派の拠り所としての参議院である。別々の役割を持っているのだから、両院性というより、二院制だ。

 

まとめ

 

最初に述べた通り、
衆議院は完全小選挙区制に。
参議院は完全比例代表制に。
両院性から二院制に。

 

衆議院の3分の2勢力=与党により、政治は速やかに決定する。
首相もコロコロとは変わらないだろう。

 

しかし、常に参議院は政府と与党を批判する。
衆議院の野党は次の選挙で必ず勝つ。リベンジを果たす。

 

そういうサイクルの中で少しずつ日本の政治が良くなることを期待する。